よく内面は外見に現れる、なんて言います。たしかにそういうことはあります。
一見目立たなそうな外見の人もお話している内に、表情が豊かでチャーミングだったりして、ひきつけられたりします。逆に美しい人なのに、言動がキツくて、近寄りがたかったり。
もう一つは、外見は内面に影響を与えると思います。
外見は他人に最初に映り、その人を判断する材料にされます。むかし「人は見た目が9割」という本がベストセラーになりましたが、そういうことです。
他人から外見で判断され(ㇻべリングされ)、そのように扱われると、その扱いが自分自身の内面に影響を与えます。自分はこういう扱いをされる人間なんだ、と拗ねてしまいます。それが慢性的に続くとその自己評価が内面化され、実際にそういう人格に近づいてしまうことはあり得ると思うのです。
人の心は弱いものと思います。そういう可能性を考え、他人から映る自分だけでなく、自分だけが知っている自分というのも意識的に思い出さないと、自分の外側の社会に内面を乗っ取られてしまいかねません。
しかし外側からのㇻべリングに抗い続けるのも辛いもので、それに併せてしまうほうが楽なら、無意識に心がそれを選ぶかもしれない。怖いことです。