どうもネット時代になって、本音と建前の間が広がっているように思える。
テレビやラジオ、ツイッターやフェイスブックでは、輝くようなきれいな言葉が氾濫している。キラキラとした夢や希望や、愛や平和が溢れんばかり。
その反対に、ネット内の匿名のフィールドでは、罵詈雑言や呪詛めいた黒い言葉や、絶望にさらされた呟きが、四六時中流れ出している。
一人の中で起こっている現象ではないだろうから、まさか人格が分裂しているという心配もないだろう。
けれど、これが普通になって十年二十年経てば、どうなるかわからない。まったく別のベクトルに相反する感情に引き裂かれる世代が現れるかもしれない。
いやもう始まっているのかな。