40過ぎて、本が読めなくなった。
集中力がなくなった。
長文がつらい。
年齢だけでなく、ネットの短文に慣れてしまったのかもしれない。
老眼はないので、眼のせいではない。
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思えば、体調を崩して半ヒキコモリ生活をしていたころも、本は読んでいた。
あの頃は、自室にPCを置いてなかったし、テレビも壊れていたので、
本しかなかった。
夜な夜な遅くまでやっている図書館に通った。
何か答えがほしくて本を借りまくった。
約二年ほどでどれだけ読んだろう。
もともと簡単な読み物しか読めない。
ノンフィクションやエッセーや小説など。
何か大きな答えがあるのではないかと、心理学の本も読んでみた。
でもあんまり残らなかった。
それが答えだった。
書籍には限界があるよ。
結局は他人の言葉だよ。
読書とは、それをなぞっているだけだよ。
自分の考えではないよ。
自分で考えて生きなきゃダメだよ。
どんなに良い言葉も、単なる言葉だよ。
読者の人生ではないよ。
読んだだけでは何にも変わらないよ。
読んでる自分が偉いわけじゃないよ、書いた人が偉いんだよ。
読んでるだけで満足してたら、依存だよ。
と思った。
それが分かっただけでも、良かった。
あんまり他人や権威を有り難がらなくなった。
読書は楽しいし、ためにもなる、しかし求めすぎてはいけない。
それはそれで目を曇らせてしまう。