クレージーキャッツのピアノ担当、桜井センリのピアノソロがカッコイイ。
2:10くらいから
こうしてみるとクレージーとドリフは全然違う。
良しあしではなく、クレージーはまだまだ上品な60年代の名残がある。
だれにでも分かりやすい形式的なお約束ジョークを、
素敵な感じでジャズに乗せて、品のいい笑いと音楽のうまさの両方を見せる。
アメリカのショービズからの影響がそのまま残っている様子。
破天荒なハードロックやディスコのリフレインのような、
ドリフのもっていたパンキッシュなパワフルさや若さはここにない。
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桜井センリは、ロンドンで生まれ三歳まで育った帰国子女。
イギリスではヘンリーと呼ばれていたので、もじって千里とした。
10歳からクラシックピアノを習い、やがてジャズピアノを弾くようになり、
ゲイスターズ、鈴木康允、フランキー堺、三木鶏郎などを渡り歩き、クレージーへ。
クレージー加入前にはすでに音楽の実力を買われ当時の平均月収の10倍を稼いでいた。
クレージーのコントでは千里ばあさんのキャラクターで親しまれ、役者としても活躍したが、2012年病死による孤独死で世を去った。