一年ほど前にテレビで見たお蕎麦屋さん。
住宅街の中で営業しているのだけど、売りは盛りの良さ。
頼むとそばや付け合わせが、一人に三四人前くらい出てくる。
話を聞くと、利益度外視だという。
なぜそれができるかというと、元公務員で年金暮らしだから、儲けはどうでもいいと。
番組では、地域の皆さんはありがたいですねーという話だったが、こちらは鼻白んだ。
周囲の競合店はたまらない。
公務員の共済年金が裏付けにあるサービスと競争だ。
勝てるわけない。
それに共済年金には税金も投入されている。
自分たちの納めている税金をサービスに使われているわけだ。
それでもお客は喜んでいるんだから、いいとする。
しかし数年後、ソバ屋店主が歳を取って営業をやめたころ、
周辺の競合店はすでに無くなり、飲食店がゼロになっているかもしれない。
町は不便になっているかもしれない。
時折、とくに飲食サービスでそういう店を見る。
道楽商売だ。
道楽で市場に穴をあけるのだから、事業にしてる人はたまらない。
これは焼き畑経済だ。
下のまとめと一緒だ。
一見いい話だが、長い目、広い目で視れば、市場や町を悪い方向へ転がしている。