野良馬ヒンヒン

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ビートルズのリヴォルバーはメンフィス録音の可能性があったかもしれない

以前読んでいたスタックスの関連の本には、ビートルズ/サザンソウルのファンには結構衝撃の話があった。それ以外の人には全く意味がない話だけど。

 

あまり知られてないかもしれにけど、ジョンとポールはメンフィスソウル、とくにスタックスレーベルのファンだった。「ラバーソウル」発売半年後の66年メンフィス公演の記者会見でそう話した。メンフィスのミュージシャンとセッションしたいね、MG'sのために曲も書いたよと。ちょっとリップサービスすぎるかもしれないけど。

 

たしかにラバーソウルの音はソウルっぽいかもしれない。すこしこもっていて、太くてグルーヴィーな感じもするのだ。

 

そして公演の前後、ビートルズ側のスタッフがスタックスの事務所に、もしかしたら近い内に、スタックスのスタジオ(映画館を改装したもの)を借りてレコーディングの可能性を考えたいという話が内密に伝えられた。

 

その話は内密だったものの、スタックスの事務所は盛り上がり、すぐに周囲の知るところとなり、噂は町に広がった。やがてビートルズがやってくるという話で大騒ぎとなり、ビートルズ側はこれでは落ち着いて仕事をすることは不可能と判断し、話は流れた。

 

もともとあまりビートルズを好ましく思ってなかったような古手のシンガーまでが、ビートルズファンになってしまうほどの衝撃だったらしい。MG'sのスティーブ・くろっパーはもしかしたら、俺たちもビートルズと一緒に演奏や録音もできるかもしれないと心を躍らせていたらしい。可哀想。

 

あの時、メンフィス録音がスタックススタジオで行われていたら、リヴォルバーは現在のあのような音ではなかったかもしれない。 

 

その後、メンフィスソウル系のミュージシャンとビートルズが交流した話はちょっと聞いた覚えがない。残念。しかしMG'sは騒動の数年後、ビートルズのカバーアルバムをリリースする。タイトルはアビーロードにあやかって、ビートルズが使用するはずだったスタックスのスタジオ前の通りから「マクレモアアベニュー」。

 

この話は、この本にあったと思います。手元にないので細かい部分はちょっと違うかもしれないけど。

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