野良馬ヒンヒン

思いつきを記録しています。下らぬものです。

千葉の零細企業・個人商店は、もともとの消費増税に加え、この台風被害。農海産物も、他製造業も大打撃だろう。本来の消費に向かうべき資産が、修繕・復興に回ると、これまでの予定や経験と違う経済循環にもなり、不安定さも増す。

 

大手企業はすぐに復興できるかもしれないが、小さな資本は弱い。

 

戦後は農家が多く、商店の多くは個人であった故、ほとんどが個人事業だったが、GHPは資本主義≒株式会社を広めたかった。税収に関しても会社を通じた方が脱税も少ないので、国もこれに乗っかった。故に徐々に零細事業所は減り、平成はジェノサイドのように減少した。その上、この増税に千葉は台風である。身の回りに個人事業者が多かったので、大いに落胆している。

 

本来、小売りなどというものは、庶民の生業で、庶民の市場であった。大資本は製造業や輸入商社であり、素材・原料を買い付け、作り出し、卸しをしていた。それが昭和の終わりごろから、BtoC(←この言い方も最近だけど)にまで拡大してきた。外圧で大店法が改正されてからだ。庶民の市場を大資本が乗っ取ったのだ。大小が同じ市場で争えば、どうなるか分かる。

 

ネットを見れば、個人事業への風当たりは強い。弱者は消えろという。昔を知らない若者たちは、まるで自分は生まれてから大資本の側に属しているような声を上げる。君たちの親や祖父母たちはそういう世界で生きて生かされていたんだよと思うが、そのような歴史認識がないからこその「こども」たちなのだろう。

 

かつての自民党はもっと包摂的であり、角栄による経済拡大は共存共栄の体制・理念が自然にそこにあったろうと思う。上も下も潤い、循環していこうという考えではなかったか。というかそれ以外に思いもつかなかったのではないか。

 

千葉が被災してる間、内閣改造が優先され、災害対応が後手後手に回されたように見える。その内閣には人気者の四世議員がこれまでの繋がりを断ち切って選ばれ、明瞭なれど意味不明なスピーチで人気を博し、内閣支持率は上がり続けている。支持しているのは国民である。

 

思えば、現政権の清和会とはつまり反角栄であった。