安倍さんは金融緩和だけはすごいことをした。
誰もができない、やったらすぐ破綻する、くらいのことを多くの学者や政治家が言っていたがやりのけた(やるべきと言っていてのは記憶の中では森永卓郎と亀井静香)。これは反緊縮の根本なので評価するべき。この時はすごい総理になるかもと思った。
そして消費税を上げるまでの半年間は、指標も実態も経済は良かったはず。でも消費増税してしまったので、すべてチャラ。いやマイナス。いくら株価が上がっても、大企業肩入れで格差が広がったので、あとは暗黒の八年間。経団連や官僚に手綱を握られたのか。消費税を上げずにいたら、日本は今頃すごかったかもしれない。
外交と国防も、まあこんなもんじゃないかと思う。〇ではないけど△くらい。後はダメ。お友達優遇イメージや、特に公文書管理に関してはもう本当にダメだと思う。
株価が上がったことを評価する人も多い。日銀買い入れは良いけど、外国資本家に大分流れたのではないか。日銀ドーピングの反動がなければよいが。失業率改善は団塊の世代の自然退場が大きかったのではないか。自殺率減少はそれに伴って経済的理由が小さくなったのと、15年前から減少は始まっていた。
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日本人は優しいと思う。
最高責任者が病気で辞任となっても本当かなという疑問は持たず、お疲れさまでしたという反応がほとんどで、疑念を挟めば怒られそうなくらい。
本当に病気の悪化なら、一人のご病人としてご静養くださいと思う。
しかし検証できるものではないのだから、何もかも鵜呑みにするのもどうだろう。
本来だったらオリンピック閉幕、最高在位記録更新と花束ばかりの日々だったろうこの時期。ここまで官僚やマスコミは忖度を重ねてきただろう。ウィルスは忖度してくれない。この秋以降の難しさを思うと、気力が尽きるのも分かる。だがこの後、泥をかぶる人間はどうすればいいのだ。
憲法改正も途中からは諦めていたのではないか。本当に国民投票を目指すならば、一般に浸透するまで議論を尽くすべきだったろうが、本丸の議論は内輪から出ていくことはなかった。しかし掲げていれば保守層の支持が落ちることはない。