シロクマ先生が新著を出される。先生は承認欲求という言葉を広めた人だと思っている。かつて「認められたい」という本も書いていた。そういう時代なのだろう。
承認欲求と言うのは他人に認められたい、他人の価値観で良しとされたいと言う、あくまでも他人軸の価値観頼みであり、我々現代人というのはそれをすでに内面化しているように思う。まあある程度はわかる。だれでも誉められりゃ嬉しい。
でもあまりにも他人に寄りすぎて無いか?
それに抗っても自分軸の価値観や、痩せ我慢でも己の考えをまとめて立って行こうって言うのが、自分自身の確立なんじゃ無いのかねと思う。
しかし今の特に若い人たちは違うのだろうか。
今の若い人たちは、言わば情強である。頭がよくスマートで効率的である。優秀だ。
その素晴らしい世代が、(おそらく同世代の)他人の目にはすごく弱いらしいと言うのが不思議でもあるし、なんかわかる気もする。
もっと雑でモノを知らない、例えばスマホなんて触らない中高年の方が鈍感という強さを結果的にまとっていて、自由そうなのも面白い。
他人の目から卒業することが実は現代人にとってすごく重要に思えるし、その先の成熟がまた楽しみでもある。それはもしかしてある意味空虚なのかも知れない。例えば十牛図みたいな世界かも知れない。