朝丘雪路が亡くなったニュースとともに、出てきた津川雅彦も老いていたと言う話を聞いて、
ああもう南田洋子と長門裕之のことさえ忘れてしまっていたと遠いような気持ちになった。
叔母である沢村貞子やその夫の大橋氏の死などあまりに昔にことのように感じる。
夫妻との交流を沢村の本のあとがきに書いた山田太一も昨年倒れた。
そんなきら星のごとくと言った人たちでさえそうだから、
凡人の死など振り返られることもないだろう。
老人の思い出話を聞くのが好きだが、もう自分が老人に近づいてきた。
何もしなかった人生だった気がする。