ピエール瀧が捕まってびっくりした。
それ以上に驚いたのは彼の人気ぶりだ。
昼間のTBSラジオを聴いて仕事をしてることが多いので、
木曜日パーソナリティーの彼の仕事ぶりは、
頭の回転の良さや、気配り、知識量、世事への強さなどに感嘆していた。
また家族を大事にする人柄もよかった。
それは知ってる。
しかしながら擁護に近い言葉が沢山あふれ居ているのには驚く。
なにかある種の症候群のように、彼の人柄をほめ、罪を見ないような心理的な動きがあるようで、それがなにか薄気味悪い。
本来、罪と人格は分けるべきである。
罪を憎んで人を憎まずという言葉はそういうことだ。
しかしながら、常日頃、罪と人格を結び付け、
断罪と断人格を迷うことなく行っているインターネット界隈が
この事件においては、急に情緒的になっているのもなんだか馴染めない。
自分が主観的にそう感じているだけだろうか。
これに対し茶化し倒すような石野卓球のツイッターがやたら持ち上げられてるのもどうなんだろうと思う。そんなに立派なことだろうか。
電気グルーブのそれよりも大きかったと思う。
電グルはデビュー30周年。
静岡から出てきて底辺のバンド生活から、NHKドラマの常連で
アカデミー助演賞のノミネート俳優までになった瀧は
平成の芸能界でもっとも出世したタレントではないだろうか。
15年ほど前、電グルのインタビューで卓球が
「10年後には瀧が一番有名になってるかもな」
と言っていたけどまさにそうなった。
だから電気グルーブの周りを囲うコアなファンたちと
俳優タレントとしての瀧を見る世間一般と温度差があって当然だ。
そのギャップというのは今後浮き上がってくるかもしれない。