五年ほど前、近所に買取専門の古本屋が開店した。
小規模スーパー跡の路面テナントに現れた。
なぜ買取専門かと思っていたが、販売はアマゾンの上だけらしい。
店頭販売に手をかけるよりも、アマゾン通販に絞った方が効率よいのだろう。
たまった本を少し持っていくと、PCの「アマゾンなんとか」というソフトでバーコードを読み取って、画面で何かの情報を見ている。
値付けのための参考価格だろうか。
そんなソフトが出回っているということは、こういう商売が一定に存在しているのか。
それともオリジナルのソフトか。
段ボール一杯で数千円になった。
ブックオフよりもかなり良い額だろう。
ちょっと変わった専門書が数冊あったのだが、その評価額が高かったようだ。
普通は避けられるだろう専門書のほうが、むしろ高値がつくのかもしれない。
また是非持ってきてください、と言われた。
せどりというものを商売として表立ってやっているのだろう。
50代くらいの夫婦が交代で店番している。
これはありがたいと思った。
売りたい本がたまっていたが、ブックオフは買取が安すぎる。
私設図書館に寄贈もしたが、なんとなく手ごたえがない。
時折、整理をしては運んでいた。
後、三箱分くらい出したら終わり、と思った先日、突然の閉店をしていた。残念無念。
新刊本を扱うチェーンの本屋が古本買取をやっているという話を聞いて持ち込んだが、ブックオフと大して変わらない。
グーグルで検索しても、近隣に代わりになりそうな店はない。
そして、あのアマゾン何とかというソフトについても情報はない。
買い取り専門店の一時的なブームでもあったのか。
いまもグーグルマップにはあの店の画像が載っているのだが、
なんだが不思議な気分でもある。