イギリスのギタリスト、リチャード・トンプソンがカッコいいなあと思って情報をあさっていると、彼の気に入ってるアルバムベスト10というリストに当たる。
そのなかで気になった黄色いジャケット。ダン・リーダーという人のファーストアルバムだ。トンプソンは衝撃を受けたというが、聴いてみると一曲目から不思議な味わい。
穏やかで素朴なフォークソングなんだけど、ボーカルがいくつも重なっているのが実験的で面白い。その響きも気持ちいい。多分一人でコーラスを多重録音しているのではないだろうか。近年の音楽にはストレートなコーラスはあまりないので、嬉しい。
しばらく聴いているとどの曲もシンプルだけど工夫されていて飽きない。フォークソングにドゥワップ風のコーラスやリズムが紛れているのが全体の特徴。弾き語りドゥワップという感じか。曲もみな素敵だ。
調べてみると、すべて一人の演奏。楽器や機材やの多くも自作の物らしい。ジャケットも自作。若いときアメリカからドイツに渡り、デザイン業界で成功。2010年に自作曲を宅録し、今年亡くなったジョン・プラインにデモテープを送り、デビューとなった。
フォークカントリーの名匠ジョン・プラインが新型コロナのため逝去
ダンリーダーの愛すべき自作楽器たち。バケツのドラムセットや、素朴な仕上がりがかわいいギターなども
anambitiousprojectcollapsing.com
ご本人
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