NHKの歌謡ショーを見ていたら、ジュピターのヒットで有名な平原綾香が、八代亜紀と「おんな港町」をうたっているのだけど、本家に負けないくらいカッコいい。ブルースっぽいフェイクがチラチラ心地よい。
その後うたった、中島みゆき書下ろしの「アリア」という曲も、ゴスペル的な瞬間があってすごくよかった。最後のシャウト(?)も声楽風なんだけど、まるで管楽器のようだった。楽器のように声を出せる歌手というのが、オーバーグランドにおいて、日本には少ない。これもとても貴重である。
ジュピターのころは、なんとなくお嬢様的なシンガーのように見えていたけど、今日の二曲は力がこもっていて、ブレてもいいから前に進みたいという感情が見えた。彼女なりのオリジナリティが見つかったみたいだ。
それはジャズやゴスペル、ブルースといった黒人音楽的節回しのように思える。大人の女性シンガーとして、一桁増やしたくらいの器の大きさを感じさせる。
どこで彼女は、振り切ったのだろうか分からないけど、とてもよい方向に来てるように見える。ここまで来るのに、どういうドラマがあったのだろうか。うたっている表情が確信に満ちているように感じた。もう一度国民的シンガーになれそう。
アリアはこの動画の二曲目。
これも良いです。