何か嫌いだろうか考えると、欺瞞が嫌いなんだと思う。
むしろ悪い自覚や主張のある方がまだましだと思う。
単に偽善というとちょっと違う。
自分自身もあざむいてる部分があるとさらに気持ち悪い。
この辺の感覚をどう言ったらいいのだろう。
こういう心理感覚を何というのか。
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学生時代のちょっとした知り合いが、最近仕事がらみで小さな賞を受賞した。
喜ばしいことだけど、かつてあまり人品の良い人間ではなかったのに、
今は社会正義について語っていたりして、ギャップにちょっと引いた。
若いころは大分差別的なことを露悪的に粋がったようにしゃべっていた。
あのころの姿も好きじゃなかったけど、まったくそんなことなかったように
キレイごとを話している姿が醜かった。
まだ昔の方がましだと思った。
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私は差別が嫌いなんです、という人がいて
そう言った直後、その人が露骨に他人を区別しているのをみたりすると、
なんだかなあと思う。