映画「君たちはどう生きるか」を観てきました。観客たった5人。
凡人からすると「狂人の美しい夢」をのぞいているようなわけのわからなさだった。
ただ面白いことは面白い。映像、キャラクター、細かな背景の楽しさにも引き込まれる。
おそらくは暗喩にまみれているのだろうけど、物語そのものをストレートに理解して感動できた人はどれくらいいるのだろう。
そこで帰ってきて様々な考察を見ると、なるほどなあと思うことしきり。これはこれで面白い。
反面、考察がないと飲み込めない表現というのも抽象度高すぎではないかという疑問も起こる。
メッセージがあればまっすぐ文章に書けば良い。その方が誤解が少ない。
しかしながら物語仕立てにしてしまうのは、アニメ作家の性なのだろうけど。
音楽は究極的には個人の中で消費されるが、物語は考察を通じて多くの人で掘り下げることができるのは大きな魅力。
これは小学校の国語の教科書から我々はやり続けていることでもある。
だけどやがて考察任せのようなものは、行き過ぎという声も出てくるのではないだろうか。