しかし20代の投票率は三割。
三十代でようやく、四割五部。それでも半分以下だ。
まず投票に行っていないのだから、大方は政策にも興味ないと見える。
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安倍さんの働き方改革への批判が多い。
そりゃそうだろうと思う。
労働者側の政党ではない。経営側に近い人のだから。
労働者を守る立場じゃない。
守ってほしいのだろうか。
しかし労働者の権利のための活動をしているサラリーマンなんてほとんどいない。
自分たちは労働者じゃありません、ホワイトカラーです、だから無縁です、
という欺瞞か。
それならせめてもっと選挙に行って、一般労働者層の存在感を出すべきではないか。
四十代でようやく投票率は半分まで行く。
労働者の権利も示さず、選挙の権利も捨てる。
それでいて、守ってほしい、あれがない、これがだめ、という。
そんな虫のいい話があるだろうか。
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誰かの家に不倫や薬物のスキャンダルが出ると、叩きまくる。
他人のウチの話だが、自分の私憤を転化しているのだろうか。
それとも他人と自分の境がないのか。
自己と他者を分けられない人間が、
自分の権利や、他人の権利を分けられるわけがない。
他人の家の中の出来事は、その家の中に収めておく権利がある。
他人の不倫をテコにして、誰かをたたく権利は、自分にはない。
そういう権利意識も薄い。
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他人を大事にできないし、まわりまわって自分の権利も忘れている。
権利意識が薄ければ、他者を尊重することや、他人の人権や尊厳にも意識が薄いのだろうと思う。
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欧州の労働者はたくさん休むというが、彼らは権利意識が高いのではないか。
我の権利を主張するなら、その片方で必ず他人の権利も顧みるというのが、前提なのかもしれない。欧州人に知り合いもいないし、勉強したこともないので全てあてずっぽうだけど。
<あてずっぽう:当て推量(江戸時代)→あてずっ坊(擬人化)→あてずっぽう>