大林監督が亡くなった。
自分が好きだったのは、「異人たちとの夏」「青春デンデケデケデケ」の二つ。
「異人たちとの夏」は鶴太郎の役者としての最初のピークであったと思う。
ラストシーンはどうかと思ったが、全体的にとても良かった。
都会の現代人の孤独と少し昔の懐かしい昭和の浅草の対比も見事だった。
「青春…」では、主演のバンドメンバーたちが新鮮だった。
なかでも寺の息子役の大森嘉之が腹の座った高校生を大胆に演じたのが一番印象的。
大森嘉之は子役のころ、夏目雅子主演の「二十四の瞳」でもクラスのガキ大将を演じていたのだが、これもまた素晴らしい当たり役であった。あの子がこうなったのだと思うと胸が熱くなる成長ぶりだった。アクが強すぎるのか、その後、あまり見なくなってしまったのが残念だ。
ヒロインは柴山智加。これもフレッシュでよかった。